武岡龍世・無死満塁で代打を出される意味

前半戦が終わりました。
3位・92試合44勝47敗1分・首位と6.5ゲーム差
これが、我がスワローズの成績です。7月14~22日の9連戦を「オセロ作戦」成功ながら、2勝7敗と大きく負け越したものの、22日から25日まで3連勝。昨日は接戦の末に敗れてしまったけれど、それでも借金3で前半戦を終えることができたのは、交流戦以降の失速を考えると、「よくぞ、ここで踏みとどまった」と言っていいのではないか? というか、そう言うしかないだろう。そんな思いで、今朝を迎えています。
さて、昨日の試合中、そして一夜経った今でも、頭の中をグルグルと渦巻いているのは武岡龍世選手のことです。7回裏、スワローズは怒涛の攻撃で3点を奪い、同点に追いつきました。願わくば一気に逆転してほしかったけれど、貧打にあえいだ先週のことを思えば、見事な集中打でした。
さて、改めてこの回を振り返ってみると、無死満塁の場面で、武岡選手に打席が回りました。その瞬間、ベンチから池山隆寛監督が出てきて、「代打、増田珠!」と告げました。
結果的に増田選手がセカンドに内野安打を放ってスワローズはようやく1点を奪いました。代打策成功です。でも、僕はずっと心の中で思っていました。
(……武岡に任せるという選択はなかったのか?)
もちろん、増田選手を否定しての思いではありません。けれども、「ここは武岡の打席が見たかった……」というのが、僕の率直な思いでした。「対左投手」に対する打率の高さも、その理由の一つだったけれど、それ以上に「今後のためにも、ここは武岡を信頼したい」という思いが勝っていたからです。
22日のドラゴンズ戦では、内山壮真、赤羽由紘、そして長岡秀樹の3選手がお立ち台に上がりました。この試合で、武岡選手は2安打を放っています。この場面を、彼はどう見ていたのか? この試合に限らず、今年の武岡選手は「勝利に直結する決勝打」のような派手な活躍でなくとも、攻守にわたって随所に好プレーを見せています。
昨日の試合でも、6回表に見事な返球でホームでアウトを奪っていました。その直後の打席だったからこそ、「さぁ、勢いに乗っていけ、武岡!」と思っていたところでの代打交代となりました。
このとき、彼はどんな心境だったのでしょう? 当然、悔しくて、悔しくて仕方ないのだろうということは想像がつきます。でも、「ここは武岡よりも増田だ」と、首脳陣が判断したのだということも、厳然たる事実です。この現実を、彼がどう受け止めるのか? そこが大きなポイントとなってくることでしょう。
僕はこれまで、このニュースレターで武岡選手について書いてきました。
かつて、主力選手に故障者が相次いだときに、彼が口にした「この期間に人生を変えたい」という発言が印象的だったからこそ、「ぜひ、人生を変えてほしい」と思いながら、彼の懸命な姿を「応燕」してきました。けれども、なかなか一気に壁を突き破れないもどかしさを感じていたのも事実です。
昨日、増田選手が打席に入った瞬間、目の前の大事な場面を見守りつつ、ついついベンチに座っている武岡選手の姿を思い浮かべていました。一塁内野側の僕の席からはベンチ内の様子を伺うことはできません。だから、ここから書くことは、完全に僕の想像、いや、妄想です。


