石山泰稚投手、通算100セーブおめでとう!

東京ヤクルトスワローズ公式メールより
おはようございます。久々の朝の配信です。
昨日は久しぶりに勝利の感動を味わう試合となりました。四死球は多かったけれど、ランバート投手がなんとか試合を作り、効果的なタイムリーヒットで2点を挙げ、石山泰稚投手が見事な火消し。通算100セーブ・100ホールド達成となりました。同点で迎えた8回裏の攻撃が始まる前に、「ここで点を取れば、石山の100セーブが見られるぞ!」と期待した通りの展開となりました。
それにしても、川越選手の大飛球には肝を冷やしました。僕の席からはよく見えなかったけれど、「完全にやられた」というのが率直な思いでした。リクエスト判定に納得がいかず、井上一樹監督が抗議に出るのも当然だと思いました。
それにしてもエラーは怖い。相手の2つのエラーが、結果的にスワローズの2得点に結びつきました。本当にエラーは怖い。つくづく、そんなことを感じました。
さて、神宮球場から帰宅後、僕はかつて石山泰稚投手にインタビューした記事を引っ張り出しました。現在は休刊状態となっていますが、『がっつり!!プロ野球!!』の第21号で、僕は石山投手にインタビューをしています。
2018年シーズン終盤のことでした。前年の2017年は「96敗」という屈辱のシーズンで、この18年は小川淳司新監督、宮本慎也ヘッドコーチの下、一気に2位に躍進した年でした。改めて、このインタビューを読むと、なかなか興味深い言葉が並んでいます。この年はカラシティー投手がクローザーとして開幕し、シーズン途中から石山投手がクローザーに配置転換となっています。
特に「クローザーはやりがいはあるけど、楽しくはない」という言葉が印象的でした。さらに、当時話題になっていた「石山本願寺」というニックネームについての本人のリアクションもなかなかいい感じです。あと、上田剛史選手のいいヤツっぷりにも注目です(笑)。この2人は、ともに1988年生まれのいわゆる「ハンカチ世代」ですね。
自宅に戻り、缶ビールを呑みながら、ついニヤニヤしてしまいました。ということで、本日のニュースレターでは、2018年9月に行われた石山泰稚投手へのインタビューを完全再録でお届けします。今から7年前、石山投手はどんなことを語っていたのか? この時期があるから、昨日の100セーブ達成という節目を迎えることになりました。では、以下、当時のままでお届けします。
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ずっとクローザーをやりたいと思っていたので嬉しい
――去年の「シーズン96敗」という経験を経て、今季はCS進出も決定。現在はどんな心境ですか?
石山 去年と比べ物にならないほど緊張感もありますし、チームの一体感もすごく強いし、「しっかり戦えているな」という実感があります。
――去年と比べて、どこが変わったのでしょうか?
石山 やっぱり、昨年はケガ人が多かったけど、故障で離脱していた戦力が戻ってきたことで、戦力がしっかりハマっていると思います。
――今季の開幕はカラシティー選手がクローザーでした。石山投手の当初の役割は去年同様、セットアッパーでしたね。
石山 事前に「7回、8回をしっかり投げてくれ」ということは言われていました。でも、僕は元々「中継ぎをやるなら9回を投げたい」と思っていたので、結果的に今は9回を任されているのは嬉しいです。
――プロ入り当初は先発で投げることもありました、その後は中継ぎ、クローザーに。ご自身の希望としては、どちらなのですか?
石山 (小さく微笑みながら)やっぱり、先発をやりたいというか、僕は先発として2ケタ勝ったことがないので、「先発で2ケタ勝ってみたい」という気持ちはあります。
――今、ニヤリとしたのは本心では先発投手へのこだわりが今でも強いということですか?
石山 まぁ、ないことはないです。やっぱり、先発してみたいという思いは、正直ありますね(笑)。
――昨年、当時の伊藤智仁投手コーチが「16年オフに相当いいトレーニングをしたのだろう。ストレートの質が格段に良くなっている」と石山投手を評していました。それもセットアッパー転向の一因だそうですね。
石山 16年のオフはトレーニングをガッツリしました。このときは「先発投手として一年間投げること」を目標にしていたので、身体を大きくしてスタミナ強化に励みました。結果的に中継ぎとして、昨年一年間しっかり投げられたということは、そのトレーニングがうまくいったんだと思います。
楽しさはないけど(笑)、やりがいはとても大きい
――今季はシーズン途中からのクローザー転向でした。これは、どのタイミングで言い渡されたのですか?
石山 シティがクローザー失敗した次の日ぐらいでしたかね。二度目に失敗した(4月21日・DeNA戦の)次の日だと思います。でも、オープン戦の頃には、「お前とシティでクローザーを争わせるから」とは言われていました。元々、クローザーを狙っていたので嬉しかったです。
――では、とまどいというよりは心の準備はできていたわけですね。
石山 自分としては心の準備はできていたと思います。
――クローザーの楽しさ、そして大変さを教えてください。
石山 楽しさはないです(笑)。楽しくはないですね。勝ったときにホッとはするけど、楽しくはないです。
――では、やりがいはどうですか?