「ファンの人は、“もう奥川じゃなくて、吉村だろう”と思っているはず」と奥川恭伸は言った
みなさんこんにちは。昨日は2026年スワローズクルーの受け付け開始日でした。いろいろ混乱はあったようですが、僕は無事に継続完了となりました。
さて、これまでお伝えしてきたように、本日11月19日発売の『週刊ベースボール』は「元気があれば何でもできる フレ!フレ!スワローズ」と題して38ページにわたるスワローズ特集となっています。まだ完成号が手元にないのですが、先週号の「次号予告」を見ると、次のようなラインナップとなっています。
僕は、巻頭の池山隆寛監督インタビュー6ページ、続く、奥川恭伸投手インタビュー7ページ、そして「惜別球人」・川端慎吾5ページ、全部で18ページも書かせてもらいました。
10月4日のシーズン終了以来、少々「スワローズ不足」が続いていたのですが、松山での秋季キャンプも含めて、久々の「スワローズ浴」となり、インプット、アウトプットをすることができました。
ファン感謝デー開催当日となる23日の夜には、週刊ベースボールのスワローズ担当をゲストに招いてオンラインイベントを開催。この号の制作秘話、インタビューの裏話などをお届けする予定です。
サポートメンバーの方は無料で参加できますので、ぜひトップページの「イベント欄」から、参加申し込みボタンを押下してください。以下からも、参加できます。
会員でない方でも、1000円で視聴できますので、奮ってご参加ください。
さて、今回はこの号で行われた奥川恭伸投手インタビューの裏話をご披露したいと思います。以前にもちょっと触れたように、インタビュー終了後、彼はこんな言葉を漏らしています。
「今までずっとウソをついていました。インタビューでも本当のことを言えずにいました。でも、今なら本当のことを言えます。今、話したことは、本当に今の自分が思っていることです」
今回のインタビューで尋ねたかったのは、以下の点でした。
・2025年シーズンを振り返って
……開幕投手を命じられたこと、なかなか今季初勝利を挙げられなかったこと
・去り行く髙津臣吾について
……ドラフト会議で自分を引き当ててくれた髙津監督退任について思うこと
・怪我なくシーズンを投げ切った今、来季に思うこと
……一軍で100回、二軍で21回、合計121イニングを投げ切った感想
練習終了後、取材場所となった坊っちゃんスタジアム一塁側ベンチに奥川投手は現れました。これまで、何度も会話を交わしたことはありますが、正式にインタビューをするのは初めてのことでした。
若干の緊張感とともに待機していたけれど、登場直後の彼の笑顔を見ると、一瞬で、その緊張がほぐれたのが自分でもわかりました。スター選手ならではの太陽のような存在感。かつての由規の姿が、頭をよぎりました。
インタビューでは、素直な感情が聞かれました。印象に残っているのは、髙津監督への思いです。指揮官に対する感謝の思いを尋ねていたとき、彼は言いました。
「やっぱり僕も、髙津監督に対しては特別な気持ちが強いので……」
奥川投手の中では、髙津監督に対する「感謝」の思いはもちろんですが、拭いきれない「謝罪」の思いが強いのだということは、話の節々に出ていました。だからこそ、「安直な言葉は使いたくない」という思いがにじみ、その言葉は他の話題よりもずっとしんみりと、言葉を選ぶように話していたのが印象的でした。
故障に苦しみ、保存療法を選んだことははたして正しかったのかどうか? 賛否両論が渦巻く中、彼は自分の決断に対して自問自答を繰り返します。