個人的交流戦MVP・内山壮真選手について

内山壮真選手公式インスタグラムより・2023年オフ、「スワローズ研究所」出番前楽屋にて
交流戦も全日程が終了し、つかの間の休息時間が訪れました。今晩19:30からは、パトリック・ユウさんとのオンラインイベントが行われます。サポートメンバーの方は無料で参加できますので、トップページの「イベント」タブから、どうぞご参加ください。
さて、この交流戦期間、チーム自体の成績は厳しいものがあったけれど、個人的には伊藤琉偉選手、そして内山壮真選手の活躍に、スカッと心救われるような思いをしました。
伊藤選手にインタビューをしたことはないけれど、どんどん自信のようなものが芽生えていく姿を見ていると、「やっぱり、若者の吸収力、成長力はすごいな」と、神宮球場のスタンドからいつも感じています。特に、ヒーローインタビュー、そしてファンサービス姿が、少しずつ板についてきていて頼もしい限りです。
そして、内山選手も、交流戦中盤以降、出場機会が増えるにつれて、持ち前の思い切りのいいバッティングが見られるようになり、個人的には「今、打席でいちばんワクワクさせてくれる選手」となっています。
内山選手にはこれまで、3回ほどお話を聞きました。最初にインタビューしたのは、「親子キャッチボール」と話題になっていた石川雅規投手についてのものでした。1980年1月生まれの石川投手は、2002年6月生まれの内山選手について、こんな言葉を残しています。
「壮真は、自分の意見をきちんと言えるのがすごいと思います。年齢差とか、キャリアの差とか関係なく、こちらが尋ねたことに対して、臆せずに自分の考えを伝えてくれるので、とても信頼できます」
この言葉を受けて、「意見をハッキリ言おうと意識しているのですか?」と尋ねると、内山選手はこんなことを言いました。
「特に意識はしていないですけど、でもキャッチャーとしてやっぱりそういう話もピッチャーとするのは大事だと思ってるので、聞かれたことはしっかり答えようっていうのは思いながらやってます」
続けて、「厳しい指摘も、きちんとできますか?」と尋ねると、彼はキッパリと言いました。
「自分の意見をハッキリ言おう、思ったことはしっかり伝えようという思いは持っています。いいことだけじゃなくて、悪いところについて、“今、ここが悪いですね”みたいなところも、しっかり思ったことはちゃんとハッキリ言えるようにっていうのは、すごく意識してます」
改めて文字起こしを読んでいて気づきましたが、「自分の意見を言う」ということについて、彼は「しっかり」「ちゃんと」「ハッキリ」と、3つもの副詞を口にしています。よっぽど、肝に銘じているのでしょう(笑)。
2度目に話を聞いたのは、2023年シーズン中のことでした。このときは主に、前年の日本シリーズ初打席のことを尋ねました。オリックス・バファローズとの日本シリーズ第2戦、3点を追う9回裏、代打で起用された内山選手は日本シリーズ初打席で、見事な同点3ランホームランを放ちました。当時、彼はまだ20歳3カ月。シリーズ初打席アーチ、シリーズ代打アーチはともに史上最年少記録でした。
この場面以外にも、彼は印象的な一打を放っていました。そんなこともあって、「勝負強いバッティングが魅力的ですね」と僕が言うと、彼が言った、こんな言葉が今でも強く印象に残っています。内山選手は言いました。